Management Technology & Intelligence

将来在庫

いずれの企業も在庫に課題を抱えています。在庫はどの様にあるべきなのでしょうか?具体的な改善事例を掲げます。

<発注点を動的に登録変更する>
人の経験知に基づく「経験と勘と度胸による仕入発注」をやめ、「計数に基づいた経営」を実現します。
品番毎に発注点を設け、在庫払出をする度に将来在庫数を算出し、発注点を下回ったら仕入発注リストにリストアップします。そのまま発注を自動化する事もできますし、逆に仕入発注リストを見て発注権限のある人が許可したものだけ発注する、あるいは数量を変更して発注するようにシステム要求事項を作ります。
発注点をマスタ登録するシステムにすると、発注点を変更するのに人手が必要になります。優れたシステムでは、発注点を需要に合わせて動的に登録変更する事ができます。
発注点の算出には、品番毎のリードタイムを調べ、リードタイム日数分プラスアルファしたものを発注タイミングとします。以上の計算をシステムに組込み、「優れた発注点管理」を行えば欠品を防ぎ滞留在庫を減少するという二律相反する改善をシステム化できます。


<受注時の在庫引当>
現代経営は「あらゆるデータをリアルタイム化」する事で導かれます。「締め」なければデータを利用できないシステムは「過去の遺物」です。在庫管理方法として、ピッキングや出荷時に在庫払出するのではなく、受注時に直ちに在庫引当し、在庫引当されたものを在庫払出する様にします。在庫は、現在庫数に発注残数を足したものを将来在庫として捉えます。

将来在庫数=現在庫数+発注残数
販売可能数=将来在庫数ー受注数

以上の様に在庫を捉え、システム化します。
受注納期との勘案でダイナミックに在庫引当し、現在庫を有効活用します。